Tanazu’s blog

バイエルンについて深夜テンションで書いています。

バイエルン 来シーズンに向けての補強の考察

シーズンが終わり、みんな大好き夏の移籍シーズンが来ます。

すでにベンゼマブスケツ、ジョルディアルバの退団やマクアリステルの移籍などが決まり、今夏の移籍もなかなか派手なものになりそうな予感がします。

そんな中、バイエルンはライマーの獲得決定や、ゲレイロの獲得ほぼ決定など着実に進んでいるかと思いますが、リュカやパバールの退団がうわさされていたりと不安も山積みです。

今回は23/24シーズンに向けてバイエルンが「こうなったらいいな」という話をしたいと思います。

まず最初に私が考える23/24シーズンのバイエルンの希望フォーメーションを出したいと思います。


わかりづらくてすいません。

放出獲得をまとめると

放出

  • リュカ
  • パバール
  • ブリント
  • サール 
  • ザビッツァー

獲得

です。

こだわったポイントは2点です。

1つはフォーメーションを3-4-3にしたことです。

3-4-3を選んだ理由は、トゥヘルがチェルシー時代に3-4-3でCL優勝していることと、最近のバイエルンで最もよかった試合がCLラウンド16のPSG戦の3-4-3であり、現在のバイエルンの強みである、強力なウィングと攻撃的なSBを活かせること、3バックとすることでCBのビルドアップの負担を多少は減らせることができる点を踏まえると現状の戦力に最も合うのが3-4-3であり、このフォーメーションでPSG相手に完璧な試合運びを披露していたと思います。

後、WBにコマンを置いたナーゲルスマン監督の3-4-3、CLをとったトゥヘルの3-4-3が好きでした。

どちらもWBの攻撃力を最大限に使い、前者はRWBのコマンの突破力、後者はRWBのリース・ジェームズのインサイドに入ってきてのゴール関与がとても魅力的でした。

より攻撃的な前者と堅実な後者のいいところが合わされば、かなり魅力的なチームになると考えています。

2つ目はCBとCFにしっかりとお金をかけ、足りない部分にはフリーで実力者を獲得することです。

今夏の移籍でやらなければならないことは強力なCFの獲得と退団が濃厚であるリュカとパバールの穴埋め。つまり右利きでユーティリティー性のあるCBと左利きのCBの獲得です。

これらに関しては多少お金をかけてでも実力者を獲得するべきです。

したがって他の部分にはできるだけお金を使わずに移籍を実現させることが理想です。

まずは決まっている(ほぼ決まっている)選手です。

①ライマー

去年の夏ぐらいからほぼ獲得が内定していたライプツィヒの中盤。

ナーゲルスマン前監督が獲得を熱望していた選手で、トゥヘルがどう思っているかはよくわからない点、ゴレツカとタイプがかなりかぶっている点が不安ですが、中盤でボールを刈り取れるファイタータイプで、スタメンで出してもよし、後半に守備固めで出すのもよし、また、右サイドバックとしても使えるユーティリティー性、さらに言えばそんな実力者をフリーで獲得できるのだから、取らない手はないでしょう。

 

②ラファエル・ゲレイロ

現在ほぼ獲得決定の意外と若いまだ29歳のドルトムント不動の左サイドバック

7年在籍したドルトムントを退団し、新天地に選んだのは最大ライバルであるバイエルンとのことでかなり驚きました。

しかし、かつての師匠であるトゥヘル監督との再会、左サイドバックとしてデイビスとポジション争いができるだけでなく、昨シーズンは中盤としても活躍していたユーティリティー性などを考えるとかなり面白い移籍になりそうです。

 

ここから先は私の妄想です。ご了承ください。

③エメリック・ラポルト

今夏リュカの退団が確実視されています。

とても好きな選手ですが、やはり稼働率の悪さがどうしても目立っており、残念ですが、移籍金に見合った活躍はできていません。

PSGが6000万ユーロぐらいで買ってくれれば、そこで得たお金をフルに使って現在マンCで出番を失っている、ラポルトを獲得してほしいと考えています。無理そうならカンセロと同じレンタルでもいいです。

ラポルトはリュカと同じ左利きのCBであること、スピードはリュカに比べてありませんが、それを補って余りあるボールの扱いのうまさが魅力です。ペップ仕込みのビルドアップのうまさは今のバイエルンに絶対必要です。スピード不足はウパメカノとデイビスでカバーできます。(暴論)

現在リュカの後釜としてパウトーレスの移籍のうわさが上がっており、そちらも魅力ですが、フランス生まれであり、フランス人の多いバイエルンというチームへのなじみやすさという点でリードしていると思われるラポルトを推します。

 

ユリアン・ティンバー

パバール枠です。CBとしては小柄ですが、CB、右サイドバック、アンカーができるユーティリティー性と身体能力、ボールの扱いのうまさが特徴です。

オランダ代表として3バックの右を務めていたことからチームにもぴったりですし、PSG時代にマルキーニョスをアンカーにコンバートしたトゥヘル監督なら似たタイプのティンバーもアンカーにコンバートできるという希望も持っています。まだ21歳と若く実力もあることから長く活躍してくれるともいますし、トゥヘルのもとで右利きのアラバになってくれると期待しています。

ただ、プレミアのクラブのクラブも目を光らせているため、競争になるでしょう。多少無理してでも獲得してほしいです。

 

⑤ゴンサロ・イナシオ

フォーメーションを作っているときになんとなくディフェンダーの数に不安を感じたため入れました。もともとフランクフルトのエンディカにしていたのですが、ローマに移籍してしまいそうなので、スポルティングで活躍し、21歳で成長著しくプレミアの強豪も注目の左利きCBであるゴンサロ・イナシオを選びました。

現実的にみると、ゴンサロ・イナシオの移籍にはある程度の移籍金がかかることから、この枠は無し、もしくはブリントの残留(契約延長)が現実的だと感じています。

後者に関しては賛否あるかと思いますが、出番は限られますし、オランダ代表とアヤックスで長くプレーした経験豊富な選手であり、これから増えていくであろう、アヤックスからバイエルンに移籍してくる選手たちの兄貴分的な存在になれることからブリントの残留はバイエルンにとって戦力以上に意味のあるものだと思います。また、3バックならブリントのスピードのなさは出ずらくなり、ブリントの良さが活きやすくなると思います。

もしラポルトやパウトーレスを獲得した場合出番を得るのは難しいため、若手やベテランのほうがバランスがいいかもしれません。その場合はスタニシッチや下部組織からブッフマンという若手も出てきたので、そのあたりを起用しながらうまくローテーションしていってほしいです。

 

⑥ダニ・セバージョス

ライスを取ろうとしていたトゥヘルの欲する6番タイプ枠です。

最初に述べたとおり、CBとCFにしっかりとお金を使ってほしいため、中盤で今夏契約が満了となるレアルマドリードのダニ・セバージョスを選びました。

バイエルンが求めている守備もしっかりできるアンカータイプではないかもしれませんが、バイエルンの中盤にはない創造性、意外性をもたらしてくれる実力者だと思います。ライスというよりかはチアゴな感じがします。

他にもマインツに所属し、ドイツ代表にも選ばれたシュタッハをバイエルンのOBのハマンが推しているそうです。フリーではありませんが、ライスに比べればかなり安価で獲得できるためそちらもなかなか魅力的です。

しかし、ここまで書きましたが、私は中盤はライマーの獲得で終わりでいいとも思っています。

確かにキミッヒをより攻撃的に起用するため、アンカーのポジションの獲得をライスをはじめとして噂されてきましたが、私がこれ以上の獲得を希望しない理由は2つあります。

1つ目はフラーフェンベルフにバイエルンの中盤の未来を託してほしいと思ったからです。私は個人的にフラーフェンベルフを非常に推しています。彼にもっと出場機会を与え、チームや戦術にフィットさせることができればバイエルンが抱える中盤の課題は必ず解決されます。

確かに今バイエルンが求めているライスのようなアンカータイプではありませんが、ボールを中盤で引き取り、持ち運び、展開していくフレンキー・デヨング的なアンカーになれると思っています。またチアゴのような創造性、意外性も持ち合わせているため、彼の成長がバイエルンにとって大きな戦力になってくれること間違いなしです。

リバプールへの移籍がうわさされていますが、何としても阻止してほしいです。

2つ目に先に挙げたラファエル・ゲレイロやティンバーの中盤へのコンバートです。

2人ともボールの扱いにたけており、ディフェンダーであることから、トゥヘルならアンカーにコンバートしてくれるのではないかと思っています。特にラファエル・ゲレイロに関してはドルトムント時代にトゥヘルとタッグを組んでおり、その時には欠かせない選手であったことから、選手の特性もよく理解していると思います。ゲレイロの良さを十分に生かすことでサイドバックはもちろんのこと、中盤としても大きな戦力になるでしょう。

どちらともかなり希望的観測になりますが、選手の適材適所がうまいトゥヘルならやってくれる可能性は十分にあると思います。

 

⑦コロ・ムアニ

今夏の目玉です。

現在、コロ・ムアニ、オシムヘン、ブラホビッチなどCF候補が何人かいますが、私はその中でもコロ・ムアニを推します。

オシムヘンよりは安価であること、しっかりブンデスリーガで1年結果を残していることが理由です。とくに後者が重要で、どんなに良い選手でも活動する場所が変わるだけで、全然活躍できなくなることもあるということは、マネでしっかりと学んだので、ブンデスリーガで初挑戦で2桁ゴール2桁アシストをすでにのこしたコロ・ムアニはバイエルンで活躍できる可能性が上がっているCFリストの中で一番高いと思います。

ちなみに私はオシムヘンに来てほしいと思っていますが、値段的に不可能でしょう。

 

以上が私のバイエルンの今夏移籍の妄想です。

不安な点としては、3-4-3にしたことで、前線の人数が多くなってしまっている点です。こう見るとやはりマネは良いオファー(サウジなど)があれば移籍してもおかしくないと考えてしまいます。もちろん3-4-3を軸にするならの話ですけど。大きな期待をされた移籍だけに、今シーズンの活躍は残念ですが、1年で見限るのは早すぎるし、優秀なCFを獲得できれば、また違った活躍をしてくれる可能性も十分にあると思います。ただ、暴力事件があったためそこがどう評価されているかがカギです。

また、GKのゾマーの退団もうわさされていますが、まだするべきではないと思います。もしノイヤーが来シーズンの初戦から復帰できたとしても、半年けがで休んでいた37歳を急に試合に出すというのはさすがのノイヤーでも厳しいと思うので冬の移籍シーズンまで待ってほしいです。

 

今夏バイエルンの補強予算は推定1億5000万ユーロといわれています。バイエルンにしては大きい予算だと思います。22/23シーズンが厳しいシーズンだっただけに今夏のバイエルンは気合が入っていることでしょう。すでにライマー、ゲレイロという二人の実力者をフリーで獲得するなど、スタートは上々です。

あとはビッグネームをプレミアのクラブと争うわけですが、とても不安です。大物CFとリュカ、パバールの後枠にはしっかりお金をかけて実力者を獲得してほしいです。

最近はキムミンジェの獲得のうわさが上がっており、一方ティンバーはアーセナルの移籍がうわさされています。早速夢が崩れそうですが、3バックにするならキムミンジェの獲得もありだと思います。(でも、やっぱりユーティリティー性のあるティンバーのほうが魅力です。)

今夏バイエルンは誰を放出し、だれを獲得するのか、それによって来シーズンどのように戦っていくのか楽しみです。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

どうしたバイエルン4~悪夢のワールドカップ~

こんばんは

このシリーズはこれで終わりにします。

早く来季に向けての話がしたいです。

 

1.エーズの不在

2.チームの背骨

3.経営体制の変化

4.ワールドカップの不振

5.そもそもブンデスのレベル上がってね?

 

4.ワールドカップの不振

異例の11月に開催となったカタールワールドカップ

バイエルンからはクラブ最多となる17人が選出され、バイエルンファンとしても、とても楽しみなワールドカップでした。

しかしこれが悲劇の始まりでした。

まず大会直前にサディオ・マネがけがの回復が間に合わず欠場。

大会が始まり、まずリュカ・エルナンデスは今季絶望の大けが。

ほぼバイエルンでおなじみドイツ代表はまさかの2大会連続のグループステージ敗退。

デリフトは序盤は試合に出場するも戦術に合わずティンバーにポジションを奪われる形に。

その他、マズラウィもけが、シュポはあまり活躍できず、スタニシッチも出番が来ずなど。

さらにワールドカップ後にノイヤーがスキー中に大けが。

このように17人も出場したバイエルンの選手たちはケガや、コンディショ不良など散々な結果となり、バイエルンにとっては悪夢のワールドカップとなりました。

特にバイエルンからも多くの選手が選出されているドイツ代表の不振はクラブにとっても影響が大きいことが予想できます。

このワールドカップの不振がワールドカップ明けに引き分けが続いたことにも少なからず影響しているでしょう。

個人的には、17人もワールドカップに出ているんだから、アルゼンチン代表のエンソ・フェルナンデスとかクロアチア代表のグバルディオルみたいにワールドカップで一皮むけましたみたいな選手が1人2人ぐらいいてもよくね?と思いますが・・

唯一のプラス材料はフランス代表のセンターバックとして決勝にも出場したウパメカノぐらいでしょうか。

本当にバイエルンにとっていいことがほとんどなかったワールドカップだったかもしれません。

バイエルンファンの私的には日本代表のGS進出とドイツ代表のGS敗退で複雑なワールドカップになってしまいました。

流石に日本がドイツに勝つとは思わなかったなぁ・・

 

5.そもそもブンデスのレベル上がってね?

これは半分言い訳です。

もちろんバイエルンの調子が悪かったこともありますが、今シーズンの不振はブンデスリーガバイエルン以外のチームのレベルが上がっていることも多少は影響していると感じてしまいます。

アレやアデイエミなど魅力的な補強をしたドルトムントはもちろんのこと、ライプツィヒ、ミラクルレスターの再来といわれたウニオン・ベルリン、育成の集大成フライブルクアロンソ監督になり魅力的なサッカーをするレバークーゼンなど魅力的なクラブが多数。

また下位のクラブもバイエルン相手に堅守速攻で苦しめてきます。

もうバイエルンおなじみの6-0とか7-0みたいな試合は見れなくなるかもしれません。

確実にブンデスリーガのレベルは上がっていると思います。

 

今回は以上です。

ありがとうございました。

 

どうしたバイエルン3~新しい時代へ~

こんばんわ

記事をさぼっている間にバイエルンが優勝しました。

正直驚きです。

ムシアラの逆転ゴール、しびれましたね。

 

続きです。

 

1.エーズの不在

2.チームの背骨

3.経営体制の変化

4.ワールドカップの不振

5.そもそもブンデスのレベル上がってね?

 

3.経営体制の変化

ブンデス優勝の直後バイエルンのCEOオリバー・カーン、SDのサリハミジッチの解任が発表されました。

カーンは解任されるとは思ってましたが、まさかサリハミジッチも一緒に解任されるとは思いませんでした。

そんなオリバー・カーンは2021年7月からCEOに就任。

バイエルンの長年の健全な経営を支えてきた、ウリ・ヘーネスルンメニゲ体制を引き継ぐこととなりました。

さらに2021年4月、新監督として当時33歳だったユリアン・ナーゲルスマンを約34億で引き抜き。

つまりバイエルンは新たなCEO、若い指揮官とともに新しい時代が幕を開ける。

私はそんなわくわく感を感じていましたし、同時に不安も感じていました。ぶっちゃけ近い将来無冠のシーズンもあることを覚悟していました。

しかし連覇が途絶えたとしても、その失敗が次の10連覇、11連覇に向けての足掛かりになるし、今後10年20年長い目でバイエルンを見た時には必ず必要である。若い指揮官とともに長くバイエルンを支えていってほしい、そう思っていました。

しかし、現実はそううまくはいきません。

新指揮官のナーゲルスマン体制のバイエルンは不安定さが露呈しました。

1年目には、けが人や例のウィルスで欠場者が続出した中で編み出した前線の選手をぜいたくに使った超攻撃的な3-2-4-1はブンデスでは力業で何とかなっていたものの、チャンピオンズリーグではそうもいかず。

ベスト16のザルツブルク戦では、1stレグをコマンの力業で追いつくも1-1、セカンドレグでは戦術がはまり7-1と、戦術がぴったりはまれば強い、しかし、はまらないと全然勝てないと、バイエルンの不安定さを象徴するような試合展開となりました。

その後のビジャレアル戦では普通に敗北。

グループステージは全勝し、期待された中で、残念な結果となってしましました。

また、ブンデス優勝を決めた後の2,3試合ぐらいだったと思いますが、全くやる気を感じさせず、ひどい内容だった記憶があります。

それでも、しっかりブンデス優勝、チャンピオンズリーグではグループステージ全勝と、1年目にしてはまずまずの結果だったと個人的には感じています。(正直ブンデス優勝すら危ういと思っていたので)

そして迎えるナーゲルスマン体制2年目には期待を寄せていました。

そんな勝負の2年目には、まずディフェンスリーダーとしてデ・リフトを獲得、レヴァンドフスキの退団によりマネを獲得し、スーパーカップのタイトルの獲得と順調なスタートに思えましたが、そこから勢いを落としていき、結局は解任されてしまいます。

ナーゲルスマン解任については様々な原因があるかとは思いますが、結局は「戦術家すぎる」点が裏目に出たと感じています。

若くして戦術家と評価されたナーゲルスマンはバイエルンでも様々な戦術を披露。

攻撃的4-2-3-1、ペナ幅ぐらいで攻める4-2-2-2など攻撃的な戦術を展開。

それらの結果がついてくればよかったのですが、あまりそうはいかず、選手は不信感を募らせてしまいます。結果選手のコンディションも上がらず、勝てない試合が続くと、完全に負のスパイラルです。

カーンの話に戻りますが、そんなチームの雰囲気が悪い中、カーンに何ができたのかといわれると正直私にはわかりません。

しかし結局カーンがしたことはGKコーチのタパロビッチの解任ぐらい。

ナーゲルスマンの要望を受けてのこの解任劇で私はバイエルン(カーン)はナーゲルスマンとともにこれから長く歩んでいくと感じていました。選手の反発よりもナーゲルスマンの意見を優先させたからです。

しかしこの出来事が火に油を注ぐ形となりました。

この件でさらに多くの不信感が監督に募り、選手の反発を受けたナーゲルスマンは解任、その後すぐにトゥヘルが就任。

結局フロントは選手やチームを掌握しきることができませんでした。

そしてトゥヘル就任後も安定して勝てることもなく、挙句の果てにマネの暴行事件。

優勝はしましたが苦しいシーズンに変わりありません。

そしてシーズンの責任を取る形でオリバー・カーンCEO、サリハミジッチSDは退任。

カーンの挑戦は1年ちょっとで幕を閉じました。

ふがいないシーズンとなってしまった、この責任のすべてを監督やフロントに向けることは違うとは思いますが、やはり、バイエルンは常勝軍団であるという慢心が不安定なシーズンにつながってしまったと感じています。

現にハンジフリック最強バイエルンの際の主力の半分は退団し、あのころとはほぼ別チーム。そんな中で監督の長期政権の下、金にものを言わせ、スターを獲得しまくっているプレミアの強豪に簡単に勝てるなんて思ってはいけません。監督がどうであれ、マンチェスターシティには負けていました。

またカーンはCEO1年目であり、難しさももちろんあったと思いますし、ナーゲルスマンも就任1年目であり、そうすぐに結果が出るわけがありません。(ハンジフリックは例外です。)

そもそもCEOと監督をほぼ同時に変えてる時点でリスク大きいし、全体的に判断がどっちつかずで中途半端です。こんな状態ではチーム全体が不安定になっても仕方ありません。

今期はフロントとしても難しい決断を何度も下さなければならなかったシーズンであったことを考えると、もう1,2年ウリ・ヘーネスルンメニゲ体制が長ければ何か変わっていたのかな、なんて思ってしまいます。

今季を経て、バイエルンはこのままではいけないと選手を含めた多くの方が感じたと思うし、プレミアリーグに比べてお金が使えない中、来季に向けてチームの在り方を見直さなければなりません。

フロントはまだSDは決まっていませんが、新体制となり、トゥヘルもだいぶクラブになれたころでしょう。

まずは夏の補強です。誰を獲得し、だれを放出するか、手腕が試されます。

幸運な形で11連覇することができましたが、来季はそうはいかないでしょう。

今期の失敗を乗り越えバイエルンがどう進むのか注目していきたいと思います。

 

次回に続きます。

 

 

 

 

どうしたバイエルン2 ~中央のラインって大事~

続きです。

 

1.エーズの不在

2.チームの背骨

3.経営体制の変化

4.ワールドカップの不振

5.そもそもブンデスのレベル上がってね?

 

2.チームの背骨

CLを取り、ペップバルサと比べられるほどの強さを誇った19/20シーズンのバイエルンには、キーパー:ノイヤー CB:ボアテング、アラバ MF:キミッヒ(チアゴ)、ゴレツカ OMF:ミュラー CF:レヴァンドフスキ と、中央のラインに良選手がそろっていました。

今シーズンのバイエルンはどうでしょう。

キーパーには若干足元に不安の残るゾマー、CBにはハイプレスには若干弱いウパメカノ、デリフト、MFにはキミッヒ、ゴレツカ、OMFにミュラーと主力ではあるが、ベストパフォーマンスからは少し遠い面々、CFはその時々とやはり見劣りします。

良いチームはフォーメーションの中央のライン、つまりチームの背骨がしっかりしていると考えています。

チームの背骨がしっかりしているからこそ左右にいる選手が活きる。とくにサイドに攻撃的な選手を多く配置するバイエルンにとっては非常に重要な要素だと考えています。

現在のバイエルンの背骨を見ていきましょう。

まずはキーパー。

ゾマーを獲得して忘れがちですが、ノイヤーは主将です。チームの絶対的なレギュラーであり、精神的支柱です。加えて足元、セービングもゾマーよりも上であり、彼がいるだけでチームの技術的、精神的安定感も変わってくるでしょう。

もちろんゾマーもいい選手だってこともわかっています。近距離シュートストップに関しては世界屈指で、かつてのバイエルンの天敵で、バイエルンは何度もゾマーに苦しめられてきました。

しかしノイヤーと比較してしまうとどうしても…と思ってしまいます。こればっかりは比べる相手が悪いと言わざるを得ません。

とくに足元の技術に関しては決して悪いわけではないですが、若干プレス耐性に問題があり、無理につなげた結果ボールを奪われ大ピンチなんてシーンがCLではよく見られました。

来シーズンはノイヤーは復帰するでしょう。

しかし、試合に出ていない期間が長いため、ベストパフォーマンスに戻すのは難しいことが想像されます。また、そろそろノイアーの後継者を見つけなければなりません。何ならもう見つけていないと遅いです。ゾマーは決して若い選手ではありません。

キーパーは誰を軸としてやっていくのか。来シーズンも不安が残ります。

ニューベルでよくね?って個人的には思ってます。

CBはウパメカノとデリフトと若い二人で非常に安定感があると感じていました。しかしレベルが上がるにつれプレス耐性のなさ露呈。

マンチェスターシティには見事ボコられてしまいました。

しかし、2人とも成長著しく、パワータイプのウパメカノと技術タイプのデリフトと相性はばっちりなので成長し、ボアテング、アラバコンビを超える選手になってほしいと願っていますし、超えられると思っています。

また今シーズンはほとんど出られなかったリュカが戻ってくること、リュカがいないすきにパバールがCBとして名乗りを上げたことなど、来シーズンに向けてCBは期待できる要素が多くあります。どのコンビが最も安定するのか、来シーズンのレギュラー争いからは目が離せません。

メンバーを見ると3バックでもいいんじゃないかと思います。トゥヘル3-4-3得意だし。

MFに関しては非常に難しいです。キミッヒとゴレツカに関してはよかった時と比べてしまうと見劣りする印象ですし、彼らの少しの不調がチームに大きな影響を及ぼしていたと感じています。

キミッヒに関しては攻守において重要な役割を任されており、攻撃時にはキミッヒがいないとボールが前に運べない、守備時には広い範囲をカバーしなければならないと、任されるタスクの多さから、プレイにはかなりのクオリティーが求められ、かかる負担も相当なものだったでしょう。

その分ゴレツカのサポートが求められるところですが、守備強度、ダイナミックな攻撃参加など今シーズンはゴレツカの良さはあまり見られなかった印象です。

バイエルン、ドイツ代表で絶対的な存在である2人なだけに、シーズン通してフル稼働、その結果控え選手の出番が減るため、スタメンと控えのクオリティー差が開く、結果、求められるクオリティーに控え選手がこたえられないため控えの選手をなかなか使えないと完全な悪循環です。

意外性のパスを出せるチアゴは新たな挑戦を求めリバプールへ、そんな中で唯一計算に入れられたザビッツァーは出番を求めマンUへ、若手期待のフラーフェンベルフは出番がもらえず戦術になかなかなじめない、となかなか中盤は厳しい状況です。

その結果起きた2人の負担の大きさによる疲れが今シーズンの不調につながっていたのかもしれません。

今夏はライマーの獲得はほぼ確定、さらにボールを持てるBtoBの選手の獲得がうわさされています。(コバチッチ、ラビオ、パリーニャなど)

しかしどんな選手も出番を得られなければ意味がありません。

ですので来シーズンは多少のリスクは承知の上で、選手をローテーションさせながら様々な組み合わせを試してほしいです。

そうすることで、キミッヒ、ゴレツカの負担軽減、レギュラー争いの激化、豊富な中盤の選択肢による戦術の柔軟化など、中盤の選手層をぐっと上げるだけで、できることは増えます。

個人的にはフラーフェンベルフはポグバみたいで結構期待してるのでもっとスタメンで使ってほしいです。ここで放出は勿体無い。

また、キミッヒに関しては攻撃的なBtoBのほうがあっているような気がしています。

ですので守備的にボールが持てるブスケツやロドリてきな選手が入るだけで結構変わりそう。

そんな中ライス獲得のうわさが上がってますが、もし来たら結構驚きですし、中盤の質は劇的に変化するでしょう。

選手の獲得、監督の選手起用は来シーズンも注目です。

最後にOMFとCFですが、OMFとCFはエースストライカーの話で紹介したので省略します。

一つ言うとするとミュラーに関してはレヴァンドフスキがいたからこそ良さがより活きていたと感じています。

中央に目立つレバンドフスキがいるからこそミュラーの神出鬼没さが際立つ。

だからこそCFには大物を獲得してほしいです。

今回上げたチームの背骨に関してですが、選手の成長、選手層の底上げ、その両方の側面から対処しなければならない問題です。

今夏の移籍、チームの運営、戦略は当たり前ですがとても重要です。

サリハミさん、トゥヘルさん、期待しています。

 

疲れたので次回に続きます。

ありがとうございました。

どうしたバイエルン

初記事です。

22/23シーズンのブンデスリーガも残すとこあと1試合となりました。

そんな中今シーズンのバイエルンミュンヘンはというと・・・

 

なぜ今シーズンのバイエルンミュンヘンがよくなかったのか、

自分なりに考えをまとめてみました。

 

 

1.エーズの不在

2.チームの背骨

3.経営体制の変化

4.ワールドカップの不振

5.そもそもブンデスのレベル上がってね?

 

こんなとこでしょうか

ひとつずつ解説します。

 

 

1.エーズの不在

今期のバイエルンの不振の原因の中で最もわかりやすいのはこれです。

長年エーズとして君臨していたレヴァンドフスキが退団し、チームはかわりにリバプールからサディオ・マネを獲得しました。

マネを獲得しましたが、チームには典型的な”9番”が存在せず、一人の選手が、30点40点取るのではなく、複数選手が10点15点取る形に変更しました。

これが結果的に裏目になりました。

確かに終盤調子を上げたニャブリが14点、ムシアラ11点、シュポ10点、ザネ8点となり複数選手が得点する試合も多くありました。

しかし、バイエルン相手にがっつり引いて守備に徹し、中を固めるチームに攻めあぐねる試合が目立ち、焦って攻めてカウンターで失点なんていうお決まりの負けパターンもよく見られました。

そんな時強引に点を決めてくれるレヴァンドフスキがいればと何度思ったことか。

レヴァンドフスキと阿吽の呼吸で活かし活かされの関係にあったミュラーは良さが半減、中央でディフェンダーを引き付けポストプレイをする選手がいないため、ボールが中央で収まらない。サイドにボールが流れても中央で強引にシュートにつなげられる選手がいない。この問題をある程度解決してくれたシュポも年齢的にフル稼働は難しく、終盤はけがに苦しみました。

ハーランドを獲得したシティーは絶好調、33年ぶりのスクデットを獲得したナポリオシムヘンが爆発。

最近の強いチームには必ず”絶対的9番”が存在します。

それがいなかったバイエルン、ひいてはドイツ代表はこのように苦しむ形となってしまったと考えられます。

前線で複数選手がカオスを作り相手を混乱させ、点をもぎ取る。

ナーゲルスマンがやろうとしたことはわからなくもないですが、ニャブリ、ザネ、マネの調子が上がらない状態では完成度は上がらない。中を固め、スペースを消してくる相手には通用しない。

個人的にはマネがレヴァンドフスキの代わりを務めることができる(リバプールでもセンターフォワードやってたし)と思っていましたが、まさかここまでとは・・・

あたらしい環境で起用法や言語の問題など難しかったのでしょう。

監督も変わり、環境にも慣れてくる2年目には期待に応えられるような活躍をしてくれると思っていますが、残留するかどうかは五分五分ですね。

今夏の補強ではフランクフルトのコロ・ムアニ、ナポリオシムヘンがリストアップされるでしょう。

私としてはオシムヘンが希望ですが、ナポリが安価で手放すとは思えないので難しいことが容易に想像できます。(バイエルンがだめならチェルシーに行ってほしいです。)

となると、ヘーネスのお気に入りで、オシムヘンよりは安価なコロ・ムアニが妥当でしょう。(それでも移籍金はクラブレコード更新の120~140億ぐらいかな)

これからのサッカーでは高身長でフィジカル、スピードがあり、中央で見方を活かしつつ自分でも点もとれる、素早いオリビエ・ジルー的な選手(もはやハーランド)が流行っていく予感がしています。

今夏は大金を使ってでも”9番”を取ってほしいと思います。

 

長くなったので今日はこれぐらいにします。

ありがとうございました。