どうしたバイエルン3~新しい時代へ~
こんばんわ
記事をさぼっている間にバイエルンが優勝しました。
正直驚きです。
ムシアラの逆転ゴール、しびれましたね。
続きです。
1.エーズの不在
2.チームの背骨
3.経営体制の変化
4.ワールドカップの不振
5.そもそもブンデスのレベル上がってね?
3.経営体制の変化
ブンデス優勝の直後バイエルンのCEOオリバー・カーン、SDのサリハミジッチの解任が発表されました。
カーンは解任されるとは思ってましたが、まさかサリハミジッチも一緒に解任されるとは思いませんでした。
そんなオリバー・カーンは2021年7月からCEOに就任。
バイエルンの長年の健全な経営を支えてきた、ウリ・ヘーネス、ルンメニゲ体制を引き継ぐこととなりました。
さらに2021年4月、新監督として当時33歳だったユリアン・ナーゲルスマンを約34億で引き抜き。
つまりバイエルンは新たなCEO、若い指揮官とともに新しい時代が幕を開ける。
私はそんなわくわく感を感じていましたし、同時に不安も感じていました。ぶっちゃけ近い将来無冠のシーズンもあることを覚悟していました。
しかし連覇が途絶えたとしても、その失敗が次の10連覇、11連覇に向けての足掛かりになるし、今後10年20年長い目でバイエルンを見た時には必ず必要である。若い指揮官とともに長くバイエルンを支えていってほしい、そう思っていました。
しかし、現実はそううまくはいきません。
新指揮官のナーゲルスマン体制のバイエルンは不安定さが露呈しました。
1年目には、けが人や例のウィルスで欠場者が続出した中で編み出した前線の選手をぜいたくに使った超攻撃的な3-2-4-1はブンデスでは力業で何とかなっていたものの、チャンピオンズリーグではそうもいかず。
ベスト16のザルツブルク戦では、1stレグをコマンの力業で追いつくも1-1、セカンドレグでは戦術がはまり7-1と、戦術がぴったりはまれば強い、しかし、はまらないと全然勝てないと、バイエルンの不安定さを象徴するような試合展開となりました。
その後のビジャレアル戦では普通に敗北。
グループステージは全勝し、期待された中で、残念な結果となってしましました。
また、ブンデス優勝を決めた後の2,3試合ぐらいだったと思いますが、全くやる気を感じさせず、ひどい内容だった記憶があります。
それでも、しっかりブンデス優勝、チャンピオンズリーグではグループステージ全勝と、1年目にしてはまずまずの結果だったと個人的には感じています。(正直ブンデス優勝すら危ういと思っていたので)
そして迎えるナーゲルスマン体制2年目には期待を寄せていました。
そんな勝負の2年目には、まずディフェンスリーダーとしてデ・リフトを獲得、レヴァンドフスキの退団によりマネを獲得し、スーパーカップのタイトルの獲得と順調なスタートに思えましたが、そこから勢いを落としていき、結局は解任されてしまいます。
ナーゲルスマン解任については様々な原因があるかとは思いますが、結局は「戦術家すぎる」点が裏目に出たと感じています。
若くして戦術家と評価されたナーゲルスマンはバイエルンでも様々な戦術を披露。
攻撃的4-2-3-1、ペナ幅ぐらいで攻める4-2-2-2など攻撃的な戦術を展開。
それらの結果がついてくればよかったのですが、あまりそうはいかず、選手は不信感を募らせてしまいます。結果選手のコンディションも上がらず、勝てない試合が続くと、完全に負のスパイラルです。
カーンの話に戻りますが、そんなチームの雰囲気が悪い中、カーンに何ができたのかといわれると正直私にはわかりません。
しかし結局カーンがしたことはGKコーチのタパロビッチの解任ぐらい。
ナーゲルスマンの要望を受けてのこの解任劇で私はバイエルン(カーン)はナーゲルスマンとともにこれから長く歩んでいくと感じていました。選手の反発よりもナーゲルスマンの意見を優先させたからです。
しかしこの出来事が火に油を注ぐ形となりました。
この件でさらに多くの不信感が監督に募り、選手の反発を受けたナーゲルスマンは解任、その後すぐにトゥヘルが就任。
結局フロントは選手やチームを掌握しきることができませんでした。
そしてトゥヘル就任後も安定して勝てることもなく、挙句の果てにマネの暴行事件。
優勝はしましたが苦しいシーズンに変わりありません。
そしてシーズンの責任を取る形でオリバー・カーンCEO、サリハミジッチSDは退任。
カーンの挑戦は1年ちょっとで幕を閉じました。
ふがいないシーズンとなってしまった、この責任のすべてを監督やフロントに向けることは違うとは思いますが、やはり、バイエルンは常勝軍団であるという慢心が不安定なシーズンにつながってしまったと感じています。
現にハンジフリック最強バイエルンの際の主力の半分は退団し、あのころとはほぼ別チーム。そんな中で監督の長期政権の下、金にものを言わせ、スターを獲得しまくっているプレミアの強豪に簡単に勝てるなんて思ってはいけません。監督がどうであれ、マンチェスターシティには負けていました。
またカーンはCEO1年目であり、難しさももちろんあったと思いますし、ナーゲルスマンも就任1年目であり、そうすぐに結果が出るわけがありません。(ハンジフリックは例外です。)
そもそもCEOと監督をほぼ同時に変えてる時点でリスク大きいし、全体的に判断がどっちつかずで中途半端です。こんな状態ではチーム全体が不安定になっても仕方ありません。
今期はフロントとしても難しい決断を何度も下さなければならなかったシーズンであったことを考えると、もう1,2年ウリ・ヘーネス、ルンメニゲ体制が長ければ何か変わっていたのかな、なんて思ってしまいます。
今季を経て、バイエルンはこのままではいけないと選手を含めた多くの方が感じたと思うし、プレミアリーグに比べてお金が使えない中、来季に向けてチームの在り方を見直さなければなりません。
フロントはまだSDは決まっていませんが、新体制となり、トゥヘルもだいぶクラブになれたころでしょう。
まずは夏の補強です。誰を獲得し、だれを放出するか、手腕が試されます。
幸運な形で11連覇することができましたが、来季はそうはいかないでしょう。
今期の失敗を乗り越えバイエルンがどう進むのか注目していきたいと思います。
次回に続きます。